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小学校の帰り道。
ときどき寄り道をした。遠回りして帰った。
イトコが住んでいた近くの桜の並木道を通ると、
ある桜の木に、たまに1頭の白いヤギがつながれていた。
触っても大丈夫かなぁ?
飼い主はいるのかなぁ?
などと思いながら、
ティッシュペーパーやテストの藁半紙を食べさせたりした。
一日中、ここにいるのかなぁ?
草を食べて生きているのかなぁ?
不思議と「かわいそう」という感情は湧いてこなかった。
それよりも誰が何の目的でヤギを飼っているのかが気になった。
「今日はヤギいるかな?」
と下校時に友達と話したりしていた。
ヤギの大好物だと思い込んで、
せっかく用意したティッシュペーパーを持っている時にかぎって、
その白いヤギはいなかったりした。
僕はその後、引っ越ししてヤギのことはすっかり忘れてしまっていた。
引っ越し先では、果てしなく不遇が続いた。
数年前、20年ぶりに昔の実家があった団地へ行った。
僕と家族が幸せだった時代を探しに行くために…。
ところが、住んでいた家は跡形もなかった。
ふと思い出してヤギがいた道へ行くと、桜の木が1本もなかった。
当然ヤギもいなかった。
ヤギは、僕が知らないうちに生まれて、
僕が知らないうちに死んだんだ。
ヤギも僕と家族の幸せも、思い出としてかすかに残っているだけだ。
2005年02月19日00:50
ときどき寄り道をした。遠回りして帰った。
イトコが住んでいた近くの桜の並木道を通ると、
ある桜の木に、たまに1頭の白いヤギがつながれていた。
触っても大丈夫かなぁ?
飼い主はいるのかなぁ?
などと思いながら、
ティッシュペーパーやテストの藁半紙を食べさせたりした。
一日中、ここにいるのかなぁ?
草を食べて生きているのかなぁ?
不思議と「かわいそう」という感情は湧いてこなかった。
それよりも誰が何の目的でヤギを飼っているのかが気になった。
「今日はヤギいるかな?」
と下校時に友達と話したりしていた。
ヤギの大好物だと思い込んで、
せっかく用意したティッシュペーパーを持っている時にかぎって、
その白いヤギはいなかったりした。
僕はその後、引っ越ししてヤギのことはすっかり忘れてしまっていた。
引っ越し先では、果てしなく不遇が続いた。
数年前、20年ぶりに昔の実家があった団地へ行った。
僕と家族が幸せだった時代を探しに行くために…。
ところが、住んでいた家は跡形もなかった。
ふと思い出してヤギがいた道へ行くと、桜の木が1本もなかった。
当然ヤギもいなかった。
ヤギは、僕が知らないうちに生まれて、
僕が知らないうちに死んだんだ。
ヤギも僕と家族の幸せも、思い出としてかすかに残っているだけだ。
2005年02月19日00:50
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